エネルギー環境設計株式会社の決算をご報告いたします。
決算公告2003
2003年6月吉日
東京都大田区羽田旭町7−1
エネルギー環境設計株式会社
代表取締役社長 加治 均
小型蓄熱バーナ(コバーナ: 商標登録中)の開発・商品化に成功
第2期(平成15年3月期)は、資本金に匹敵する研究開発投資と大田区殿並びに(財)中小企業ベンチャー振興基金殿より開発助成金を得て、全社を挙げ研究開発に邁進しました。その成果の一つとして、コバーナの開発・商品化に成功し、
コバーナを用いた過熱蒸気発生器とローレンジを商品化し、納入を果たしました。
コバーナは、大田区中小企業新製品・新技術コンクールで優秀賞を受賞するなど高いご評価を賜り、応用商品の開発依頼を数多く承っています。 また、過熱蒸気発生器とローレンジについては、それぞれ総販売代理契約を締結し、拡販に向け一歩を踏み出しています。
決算概況
社内リソースを研究開発に振り向けたこと、コバーナ応用商品の売り上げが今期にずれ込んだ結果として、第1期に比べ売上高、経常利益とも減少いたしました。 売上高は49百万円で、経常利益として0.5百万円、当期利益として0.3百万円を計上することが出来ました。社内リソースを研究開発に振り向けたこと、コバーナ応用商品の売り上この当期利益は、全額を剰余金として次期へ繰り越します。
第2期の主なる顧客は、サンアンドシーコンサルタント株式会社殿、前田建設工業株式会社殿、株式会社自然エネルギー.コム殿、株式会社エコノス・ジャパン殿、アメスコジャパン殿などです(順不同)。
第2期の貸借対照表を下表に示します。
三井住友銀行を主取引銀行に
三井住友銀行殿への経営状況ご説明を通し、ご評価を賜りました。その結果、三井住友銀行殿との取引が開始されると共に、低利長期融資が得られ、流動比率・当座比率が大幅に改善し、経営基盤の強化が図られました。
三井住友銀行殿とは、今後とも、緊密な連携を保つことでご了解が得られています。
大田区創業支援施設に本社を移転
大田区が募集した創業支援施設に、6月24日より、入居することが決定しました。移転により、事務所内での試験研究が可能となる、市場開拓専門家からの支援が受けられる、区内企業との連携が加速できる、
大学等研究機関との連携が深められるものと期待しています。 本社移転に伴い、ファブレスの開発型企業への環境が更に整います。
省エネルギー型鉛回収プロセスの研究開発を継続
創造法の認定を受けた省エネルギー型鉛回収プロセスの研究開発を継続中です。今期の成果として、
(1)800℃にて鉛を100%近く(99.7%)揮発させることを確認しました。この温度は、コバーナにより達成可能であり、燃料使用量の大幅な低減による省エネルギーに加え、
高価な酸素が不要な分処理単価の削減も期待できます。
(2)高い回収効率を狙わずに、低コストで鉛の溶出を止める常温無害化処理の研究開発を行い、有望なデータを得ています。本研究開発は、(財)中小企業ベンチャー振興基金の助成金を得て、今上半期の完了を目指し遂行中です。
次期見通し
1) 過熱蒸気発生器、ローレンジ等コバーナ応用商品の拡販 総販売代理店と緊密な連携を図り、社内的には営業社員の雇用を検討し、拡販を目指します。
2) コンサルテーション、エンジニアリングサービスの展開 先期より開始した公共向けコンサルテーションサービス、オーナーズエンジニアとしてプロセス開発・改良支援サービスの更なる拡販を目指します。また、販売代理店として、炭化装置の販売活動を開始します。
3) 新テーマでの研究開発に着手 小型分散型処理を念頭に置き発電効率の飛躍的向上を図る新テーマでの研究開発に着手します。本テーマでの研究開発には公的開発助成金が得られる見込みです。
以上により、今期は、1億円の売り上げを目指します。